RESILIENCE(レジリエンス)とは?
困難を乗り越える適応力のこと。
自然災害や社会・個人に起因するリスクが生み出す困難に直面した際、その状況に速やかに適応・元の状態まで迅速に回復・災害の教訓を元に成長・次なる被害の予防というサイクルを繰り返し、困難を乗り越えることを指します。
RESILIENT LIFEとは?
自然災害のリスクをはじめ、社会に起因するリスク、そして個人に起因するリスクに至るまで、あらゆるリスクが生み出す困難を乗り越えるための「レジリエンス」を高め、より豊かな生活の実現を目指す、新しいライフスタイルです。
それぞれ起因するリスクは違っても、個人を起点にあらゆる困難を乗り越えるためのレジリエンスを日常生活から高めることは、個人の意識向上による自助と、自治体・企業連携による共助の力を高め、結果として自然災害に対する対応力の底上げにもつながると考えています。
1.プロジェクトの背景
①災害大国でも進まない備え
死者・行方不明者が約10万5000人におよぶなど、甚大な被害をもたらした関東大震災から2023年9月1日で100年が経ちます。今後南海トラフ地震や首都直下地震の発生も予測される中、近年は気候変動を背景に風水害、雪氷災害、土砂災害なども頻発化・激甚化・広域化する傾向にあり、被災や避難など生活者が直面する困難はさらに増えると予想されます。
実際に日本は世界の0.25%の土地面積にもかかわらず、全世界の自然災害被害総額の16%が発生している自然災害大国※注1です。それにもかかわらず、例えば、備えとして「食料や水の備蓄」に取り組む人が40.8%、「家具等の固定」が35.9%など、個人でできる対策は進んでいません。※注2
※注1(出典)内閣府HP ※注2(出典)令和5年版防災白書
②社会や生活環境の変化で増加する困難
一方で、世界情勢の変化やテクノロジーの急速な進展により、社会そして生活環境は大きく変化しています。急激な変化の中で、ネットワーク災害や環境汚染などの社会に起因するリスクや、心身の健康やキャリア形成などに関する個人に起因するリスクが生み出す困難も、日常的に多く存在しています。
それに加え、人口減少や高齢化の進展、食料自給率低下なども進行し、社会や生活環境が大きく変容していく日本において、豊かな生活を実現していくためには、あらゆるリスクが生み出す困難を乗り越えるためのレジリエンスを高めることが急務となっています。
2.プロジェクトが目指すもの
①生活者のレジリエンスを高め、自助力を向上させる
- これまで
- 生活者にとって自然災害のリスクは非常時のもので、そのための備えは自分ごと化しづらい。
- 目指す方向性
- 自然災害のリスクだけでなく、生活者により身近な社会/個人に起因するリスクもふくめ、あらゆる困難を乗り越えるライフスタイルを提案することで、生活者のレジリエンスを高めていく。
②自治体・企業のレジリエンスを高め、共助力を向上させる
- これまで
- 自治体や企業が個別で防災の取り組みを進めるも、生活者(地域市民や従業員)の関心が低く、広く普及しない。
- 目指す方向性
- 生活者の関心を高めることで、自治体や企業の個別の取り組みも理解され、さらに共に助け合う仕組みを構築することで日本全体のレジリエンスを高めていく。
③マーケットを創造・拡張し、企業・自治体・生活者が参加しやすい状態にする
- これまで
- 防災用品は非常時にのみ購入されるもので、マーケットとしては限定的である。
- 目指す方向性
- 非常時のみならず、日常も含めたあらゆる困難に対応する商品・サービス・仕組みを展開することで、マーケットを創造・拡張していく。