「不測の事態に備える」という点において、保険とレジリエンスは切っても切れない関係にあります。しかし、多くの人にとって保険は「やらなければいけないタスク」になりがちです。
なぜ今、東京海上日動火災保険の「保険なんでもポータルサイト HOKENO」が、博報堂が提供するレジリエンスを獲得するための情報プラットフォーム「レジリエントタイムズ」とタッグを組んだのか。「HOKENO」を担当する酒井氏と高村氏に、レジリエンスを加速させるための「賢い保険の使いこなし方」を聞きました。
1. 保険とレジリエンスは、目指す方向が同じだった
――まず、今回の「レジリエントタイムズ」との連携に至った一番の決め手を教えてください。
酒井: きっかけは、レジリエンスという概念に深く触れたことでした。レジリエンス力が高い状態とは、「困難が起こっても豊かさをキープ、あるいは向上させられる状態」を指しますよね。これは、私たちが提供している保険の本質と非常に近いと感じました。
平時の安心を提供し、いざ何かが起きた時には迅速な復旧や生活の持ち直しをお手伝いする。保険というコンセプトとレジリエンスの考え方がぴったり合致し、目指す方向性が同じだという確信が持てたことが、連携の大きな決め手になりました。
――「HOKENO」がリーチしたい層と「レジリエントタイムズ」の相性についてはどうお考えですか?
高村: 「HOKENO」のサイトには、基本的には保険を検討している方が訪れてくださいますが、一方で「レジリエントタイムズ」には、「環境変化に対して強くありたい」「人生を豊かにしたい」という、保険とはまた別の観点でサイトを訪れる方が多いはずです。
必要に迫られて検討することの多い保険は、「必要最低限でいいかな」と消極的に選んでしまう方もいらっしゃいますが、人生を前向きに豊かにしていくための選択肢の一つとして保険を捉えてほしい。今までお届けできていなかった層の方々に、レジリエンスと保険のつながりを認識してもらえることを期待しています。

2. 「やらねば感」を、納得感のある「選択」へ
――ユーザーには、レジリエントタイムズを通じてどのような体験をしてほしいですか?
酒井: 一言で言えば、「納得して、保険を自分のための選択肢の一つとして選んでいただく」という体験です。人から勧められたから、家族に言われたから入るのではなく、「レジリエントライフ診断」の結果や記事を読むことで「私にはこの補償が必要なんだ」と納得して保険選びができる、というのが、「レジリエントタイムズ」ならではの体験だと思います。
もちろん、人によっては保険以外の手段でカバーした方がいい場合もあるでしょう。診断を通じて、ご自身に「必要な分だけ」を理解し、納得感を持って選ぶ。こうした納得感のある選択の積み重ねが、結果としてその人らしいレジリエンスにも繋がっていくのではないかと考えています。
高村: 私も実際に「レジリエントライフ診断」を体験してみましたが、性格診断のような感覚で、今の自分の備え方や考え方の傾向が可視化されるのが面白いですよね。一般の方にとって保険はあまり身近な存在ではないと思いますが、これなら「自分ごと化」して、納得感を深めながら始められるのではないかと感じました。
3. クリティカルピリオドで捉える「保険のチューニング」
――記事②で紹介した「人生のクリティカルピリオド(注力期)」については、保険のプロの目から見てどう映りますか?
酒井: 非常に重要な視点だと思います。そもそも「ここが自分の人生の転換期かも」「私の生活、ちょっと変わるかも」と気づけること自体が素晴らしいことだと思います。 分かりやすいターニングポイントとしては、家族が増える、居住形態が変わる、あるいは資産となるような大きな買い物をした時などが挙げられます。
――意外と見落としがちな、見直しのポイントなどはありますか?
高村: 例えば、パートナーと一緒に暮らし始めるタイミング。お子様が生まれてから家計や保険を見直す方は多いですが、その一歩前の段階で「ライフスタイルの変化に合わせた備え」の相談をいただけると、より最適なアドバイスができることが多いです。
また、働き盛りの方は、忙しい毎日の中でも、どうしても「自分はまだ大丈夫」と思ってしまいがちですが、メンタルヘルスの不調や予期せぬケガで働けなくなるリスクを蔑ろにしがちです。元気な「いい波に乗っている時」こそ、働けなくなった場合への備えなどを検討しておくべき時期だと言えます。

4. プロに相談することで見える「自分にちょうどいい」装備
――今後の展望として、ユーザーにどのような価値を届けていきたいですか?
酒井: 最終的には専門家(カウンター)への相談を活用していただきたいと考えています。ただ、専門家といえど見ず知らずの人ですので、自分の個人的な生活やプライベートの話まですぐに開示できるかというと難しいですよね。とはいえ、自分のことを知らない人にあれこれと提案されても納得感がないですし。
だからこそ、その手前で自分が必要なものを理解しておくことが大切で、「レジリエントタイムズ」や「HOKENO」といったツールをうまく使いこなしていただきたいなと思います。自分のことをよく知った上で相談に行けば、プロは「足りない部分」だけでなく、「ここは入りすぎていますよ」といった、あなたにとって「ちょうどいい」調整も提案できます。
――最後に、レジリエントライフを目指すユーザーへメッセージをお願いします。
酒井: 自分のための選択を、自分自身でできる力。それが人生の幸せやウェルビーイングに繋がるのだと信じています。
保険はそのための道具の一つに過ぎませんが、「自分で必要だと理解して選んだ」という安心感と納得感は、きっとあなたの人生を強く支えてくれるはずです。モヤモヤしたら、まずは診断や記事をチェックし、必要に応じて私たちプロの知恵も借りてみてください。自分に合った備え方を一緒に見つけていきましょう。

左から順に 藤本(取材者)、酒井氏、高村氏
インタビューを終えて(編集後記)
「無理に保険に入ってもらう必要はない。豊かさのための一つの選択肢として納得して選んでほしい」。
取材を通じて印象的だったのは、HOKENOチームのこの潔いスタンスでした。
「診断」という客観的なデータと、プロによる「納得感のあるチューニング」。この両輪が揃うことで、私たちのレジリエンスは、より盤石なものになっていくはずです。